前々から一度はやってみたかったDOCKDOGSにチャレンジしてきた。「DOCKDOG」を日本語にすると「桟橋犬」かな。桟橋から飛び込んでたのが起源とか。2000年から始まった競技らしい。練習出来る施設もクラブもまだまだ少なく、大会の数もまだそれほど多くない。大会前に練習できる施設とかを探したが近郊に見つからず、いきなり大会参加となってしまった。しかしアジリテイもそうだったが、百聞は一見。 実際水上ジャンプ競技未経験のワンちゃんも多くいた。
今回の大会の場所はワシントンDCに近いボルティモアと言う港町の郊外。家から片道約400kmはさすがに遠い。
同じドッグスポーツでもDOCKDOGSはアジリテイ等と比べてそのエンターテイメント性が高い。まずスポンサーが違う。アジリティだとスポンサーがついたとしてもだいたいドッグフードの会社。DOCKDOGSのスポンサーはアウトドア専門店の「Bass
Pro Shop」、それにホテルチェーンの「Super 6」。そしてスポーツTVチャンネルのESPNがバックアップしている。
ESPNは日本の衛星放送でもやっているからTVで見たことがある方もいるかもしれない。
[←]これがバスプロショップ直営のOutdoor World店の入り口。とにかく馬鹿でかいアウトドア用品点店。
バスフィッシングやフライフィッシング用品を始めアウトドア用品なら何でもそろっているが圧巻はライフルとか狩猟系用品。ライフルや散弾銃が何百丁もおいてある。
会場もアジリテイが良く行われる郊外の公園の一画でなく市街地の巨大ショッピングセンター敷地内にある「Bass
ProShop」店の入り口横に儲けられた特設プール。それだけでも人が寄ってくる。「Bass
Pro Shop」への客寄せにもなっている。そしてアジリテイにはいない司会者がいる。司会者は最初から最後までマイクで喋りっぱなしで、競技者が競技ステージに上がると競技者とワンちゃんを簡単に紹介。皆が拍手を送り、飛距離も毎回アナウンスされる。
[→]ボートを利用した大会本部。右に写っているポールの先についている小さい物がビデオカメラ。これで、飛距離を計測する。計測方法はスキージャンプの距離測定と同じシステムで、1インチ(2.54cm)単位の計測が可能。
[←]この人が司会者。今回は大会には参加してなかったが、DOCKDOGSの第一人者。自分の犬で模範演技を見せてくれた。
DOCKDOGSはアジリテイの様にコースとかルールが複雑でなく、単に走って飛んで距離を争う競技。誰が見てもわかりやすい、いかにもアメリカらしいシンプルな競技である。初参加で飛び込めないワンちゃんもいるが、これがまた会場の笑いを誘い会場は和気藹々の雰囲気に包まれる。
日本でも夏にお台場とか、江ノ島とか、茅ヶ崎の海岸などやったら人が集まるんじゃないかなぁ。。。。
さて、競技方法であるが一回の競技単位は「WAVE」と呼ばれ、それぞれのWAVEの一時間ぐらい前から練習が出来る。だいたい皆2−3回練習ジャンプが出来る。練習が終わると「Judge Briefing」と呼ばれる参加者への簡単なルールなどのブリーフィングがある。この時にグループ分けも行なわれる。WAVE一回につきMAX36頭という一応の目安がある。その36頭を12頭つづの3つのグループに分ける。実際は36頭以上いたので12−15頭のグループに分けられた。
見渡すと参加犬の7割がラブラドールリトリーバー。黒ラブが多い。日本で見かけないこれまた水好きのチェサピーク・ベイ・リトリーバーが4−5頭。なんと言ってもここの会場はチェサピーク・べイ・リトリーバーが生まれたチェサピーク湾のすぐ近く。それと、ジャーマン・ショートヘア・ポインターも同じく4−5頭。珍しいところではグレートデンとジャックラッセルが各1頭。アジリテイやフリスビーの王者ボーダーコリーの参加は1頭のみ。
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1回目 |
2回目 |
記録 |
WAVE 2 |
9'0" |
9'6" |
9'6" |
WAVE 3 |
11'10" |
9'1" |
11'10" |
WAVE 4 |
11'0" |
13'7" |
13'7" |
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競技は各グループ毎に2回づつ飛ぶ。第1グループのワンちゃんがそれぞれ2回飛んだら、第2グループが2回づつ飛んで、そして第3グループが同じように2回飛ぶ。2回のうち良い方の成績が記録となる。ジェニファーは2日間でWAVE2/3/4の
3回に出場し成績は:
土日でWAVEは計4回あり、その中で17フィート以上を飛んだベスト12が日曜日の午後に行われた決勝ファイナルへ進んだ。決勝ファイナルは見れなかったが予選通過時点では21'11'を飛んだ2002年の全国大会銅メダリストの黒ラブKIKIちゃんがトップ。ジェニファーのベスト13'7"は予選20位だった。
クラス |
飛距離 |
Novice |
0'1" - 9'11" |
Junior |
10'0" - 14'11" |
Senior |
15'0" - 19'11" |
Master |
20'0" - 22'11" |
Elite |
23'0" 以上 |
[↓]予選トップのKIKIちゃん。飛び出し角度がすごい。
タイトルは以下の通りその飛距離によって分けられる。5回以上そのクラスの規定距離を飛ぶとそのクラスの合格証がもらえる。
DOCDOGの全米最大のイベントはスポーツ専門TVチャンネル「ESPN」のGreat Outdoor
Games(GOG)と呼ばれるアウトドア番組で行われる「BG AIR」大会。
2004年度のこの大会では26'6"(8m8cm)の世界記録を持っているLittle
Morganが23'1"で優勝。この大会に出れるのは全国の地区予選を勝ち残ってきた12頭のみ。予選通過するには少なくとも平均で22フィート(6m70cm)ぐらいは飛べる力が必要。
2004年度ランキングによると登録数は1006頭。予想以上に多い数でちょっとビックリ。以下ランキングは平均飛距離:
順位 |
飛距離 |
1位 |
25'02" |
2位 |
24'02" |
3位 |
23'11" |
4位 |
23'01" |
- |
- |
10位 |
22'08" |
20位 |
21'11" |
60位 |
20'02" |
- |
- |
100位 |
18'11" |
1位は世界記録保持犬であり、2004年度のESPN大会金メダルのLittle Morganちゃん。
今回ジェニファーが一番飛んだ13'7"(4m14cm)は2004年度ランキングだと306位相当。なんとか練習して18フィート(5m50cm)飛んで100位以内を目指したい。単純な競技だが、一度やったらアジリテイよりハマる。
[模範演技]
とにかくすごかった。